爪・羽根切り




(爪切り)
コバタンクラスの鳥さんを手や腕に乗せようとすると、どうしても爪跡で赤い斑点が出来たり、引っかき傷が出来てしまいます。そこで爪を切ったり削ったりする必要が出てきます。
ブンタの場合、最初は紙やすり(#120前後)で籠の横にしがみついている脚の先の爪を「ブンタ、シャキシャキしようね」と言いながら、シャキシャキとやってみました。最初は怖がって逃げていたのですが、何度か繰り返すうちに慣れてきたのでしょう、意外と大人しくされるままになってくれました。
根気よくシャキシャキしていると、確かに鋭く尖った爪の先が僅かに丸くなってくるのですがどうにもラチがあきません。

噛もうとばかりしていたブンタが慣れて、毎日手に乗るようになったのはいいのですが、連日の生傷に耐えかね、ついに思い切って切る決心をしました。
切る道具はいろいろあるのでしょうが、ブンタの場合は”ニッパ”を使うことにしました。爪を切る時は一人では無理です。必ずだれかに手伝ってもらいましょう。でないと鳥さんが暴れたりして思わぬ事故を引き起こしかねません。
準備したものは
 ○大き目のタオル1枚
 ○夜間籠に被せている毛布1枚
 ○ニッパ
です。
一人がタオルでブンタの身体と頭(特に目の部分)を包み、膝の上で仰向けにさせます。このとき、鳥さんが窒息したりしないように気をつけてください。あまり、そっと抑えると暴れてタオルから出てきてしまうし、強く抑えすぎると苦しい思いをさせてしまいます。実際に爪を切り出すと暴れますから、小さなタオルなどでは隙間から身体が出てきてしまいます。そんな時は毛布で大きく包んでやるといいようです。
一人が優しく且つしっかりと抑え、もう一人がタオルの間から脚を掴み出し爪を切ります。このとき、しっかりと脚を保持しないと暴れてギュッと掴まれます。尖った爪先で怪我をしたり、引っかかれたりしないように十分に気をつけます。
そして、切る場所(長さ)を決めたら、いっきにパチンと切ります。その瞬間、痛みではないのでしょうが振動か何かで鳥さんが暴れますが、しっかりと抑えながら手際よく8本とも切ります。
私もそうでしたが、最初に爪を切る場合「いったいどれくらい切ったらいいんだろう・・?」という疑問が沸きます。本には、切り過ぎると爪の中を血管が通っていて血が出るので、止血用の香取線香を用意しておきなさいなどと書いてあるのですが、切る長さを図解してあるものにはお目にかかったことがありません。ほんの2mm程度というのを何かで見た記憶があったので、ブンタの爪は2mm程度切ることにしました。ただし、片足に前2本,後ろ2本の指(?)があり、それらの爪の長さは全て違います。2mmというのは長いほうの前の指の場合です。後ろは1mmかせいぜい1.5mmでしょうか。
これくらい切ると、手に乗せてもほとんど痛くはありません。ただし、ギュっと掴まれた時などは、どうしても爪跡がへこみ赤くなりますが仕方がありません。
また、大事なことですが、切った跡はすぐに「ブンタいい子だったねえ」とか「頑張ったねえ」とか、誉めてあげながら撫でてあげるようにします。
鳥さんがどれほどこの”ねぎらいの言葉”を理解できるか分かりませんが、表情とか雰囲気で真っ暗闇の中で爪に何かをされた恐怖から覚めて安心する手助けにはなっているようです。
切っている最中は大暴れしますが、撫でてやるとすぐいつものブンタに戻ってくれます。これで、信頼関係に傷がつく様子は全くありません。

 切る前     赤い部分を切る


(「コンクリート製爪砥ぎ止まり木」使用レポート)

掲示板で、”みゆき”さんに教えていただいたコンクリート製の止まり木を買い求めて試してみました。
CAPさんに行ったらコンクリート製の止まり木が何種類かおいてありました。20cm位の長さで3,4種類の太さの止まり木、ブランコの止まり
木などです。ブランコもいくつかのサイズがありました。ブランコは常時足がついている止まり木とは違って、遊ぶときにコンクリートで爪が磨耗するだけなので爪だけでなく足裏までこすれるのを防止できるのだそうです。
ちなみにコンクリート製止まり木の長さが20cm程度しかないのは、ブランコ同様に補助止まり木的使い方をするためなのでしょう。
ブランコを籠にセットした直後は例によって極端に怖がって全く近づきませんでしたが、1時間もすると嘴の先でツンツンとやり始め、2時間もしたらしっかりと乗って遊んでいました。
下の写真は籠の外に吊るしていますが普段は籠の中に入れています。

              
止まり木部がコンクリート製(?)

使い始めて2週間ほどしか経っていないのではっきりは分かりませんが(2001/04/21購入)、今のところ「よさそうかな・・・・?」という印象です。手に乗ってもあまり痛くないし、爪先が鋭く尖ってもいません。これで、あの爪きりから開放されればブンタにとっても私にとってもHappyなのですが・・・・?
もう少し使ってみて再度レポートします。

 使用感:
2001/04/21 使用開始
      
001/05/05 よさそう・・・・・・・
      2001/05/13 かなり効果ありです。爪先が丸みを帯びたままで、ここのところ全く爪切りをしていません。ただ、特定の爪だけは、止まり木に当たらないのかあまり効果が見られません。具体的には内側前足(短い足)の爪が他に較べ尖っています・・・・・・・もう少し様子を見ることにしましょう。
      001/06/19 ・・・・・・! 「よさそう・・・」と思っていたのですが、どうもまた伸びてきました。一度切った爪が再び伸びるのを抑える効果はありそうです・・・が、伸びた分をそのまま全部削り取る(?)まではいかないようです。5月末にかなり鋭く伸びてしまっていたので一度切ってあげました。今のところは手に乗せても気になりません。これまでの爪切りインターバルの3,4倍は切らないまま放置しておいても平気ですから、効果はありますね。


平成13年12月30日記
このコンクリート製止まり木の爪とぎ効果は、「2001/05/13の内容に尽きる」が結論です。
かなり爪の伸びを抑えることができますが、二月に一度くらいは切ってあげないと、腕に乗せたときにつらいものがあります。特にブンタの場合は、手に乗ると仁王立ちになり首を目いっぱい延ばして冠羽を立てた姿勢で身体全体を上下左右に大きく揺らすパフォーマンス(?)を得意としているので、爪を立てながら腕を「ガシッ!」と掴むのです。



(羽根切り)

羽根切りは賛否両論あるようですが、ここでは”切る”を前提にお話します。
本には、”風切り羽根”は”初列雨覆”あたりから、ばっさり切ってはいけない。そんなことをしたら羽根は2度と生えてこないと書いてあります。
我が家のブンタですが、家に迎えた時には既にその状態の風切り羽根が2,3本ありました。
ただ、年に一度は羽根が生え変わりますから、その時期が来れば古い羽根は抜け落ちて、新たな羽根が
出てきます。


私は、事故や思いがけない”逃走”の悲劇から鳥さんを守るためにも、羽根きりはしたほうがいいと思って
います。
「生来、彼らが持っている飛ぶという力を奪ってしまうことは・・・・・」という考えから羽根きりはすべきでない
という意見もありますが、自然の中で自由に飛び回っているときと、家庭でコンパニオンバードとして飼わ
れている場合とを一緒に考えてはいけないと思います。


矢印の先の風切り羽根です。
後ろの羽根と重なって見難いですが、”ブチッ”と切られた羽根が抜け落ちた後に
新たな羽根が生えてきています。